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    アネモネ女学院高校文化祭訪問記(2/3)

    9.
    午後は三人で他の展示や発表を見て回った。
    真面目にお堅い内容も多かったが、ちょっとセクシーなものや、中には女の子がここまでやってよいのかと思うものまであった。

    美術部は『興味本位ご遠慮下さい』と断りながらも、セミヌードのデッサン会をやっていた。
    さすがに俺たちは入らなかったけれど、胸を手で隠した女性モデルを絵に描くのだという。

    物理科学部では、アルキメデスの定理を検証すると謳って、真水と塩水の水槽にビキニの女の子を浮かべていた。
    溢れた水の重量と体積を量って何かを計算するのだそうだ。
    理系の熊井は面白がっていたが、俺と村田にはさっぱり理解できず、ずっと女の子のビキニを見ていたのだった。

    校庭では生徒会執行部が『会長受難! 大声を出してうっぷんをはらそう』というイベントをやっていた。
    何人でもいいからスタンドマイクに向かって大声で叫び、その音量が100ホンを越えたら、朝礼台の椅子にくくりつけた生徒会長の頭に水が落ちるのだ。
    当然人数が多い方が有利だから、女生徒たちが何十人も集まって「勉強イヤだー!!」とか「リア充消えろー!!」とか一斉に叫ぶ様子は壮観だった。
    生徒会長は目がくりっと大きくて愛嬌たっぷりに笑う女の子だった。
    制服のまま何度も水をかぶらされて気の毒だけど、皆のために体を張ってくれた心意気にはちょっと萌えてしまった。

    体育館では書道部が流行のライブ書道をやっていた。音楽に合わせ、床に広げた紙に巨大な文字や絵を描くパフォーマンスだ。
    見ていると、途中で女の子の一人を『人間筆』にするシーンがあって驚いた。
    直立不動のポーズをとった女の子を他の女の子たちが逆さに抱え上げ、その頭を墨汁のバケツにどぶんと浸けた。
    何度か上げ下げして髪の毛に墨を十分含ませた後、「せーのっ」と持ち上げ、そのまま一気に『無慈悲』と漢字三文字を書いた。
    あまりのインパクトに、熊井は自分の眼鏡を取り落とし、俺と村田は飲食禁止なのに隠れて食っていたポテチを袋ごとこぼして叱られてしまったのだった。

    10.
    頭をかきながら講堂の前に来ると、吹奏楽部の女の子たちが「コンサートが始まりまーす!」と呼び込みをやっていた。
    朝に見た紺色のユニフォームの女の子だった。
    「見てくか」「おう、ブラスバンドは結構好きだ」
    「そうだな、ブラバンなら落ち着いて楽しめるだろう」

    講堂に入ると、そこは舞台と客席のあるホールだった。
    俺たちの高校にこんな施設はないから、やはり私立の一流女子高は大したものだと思った。
    適当に空いた席に座ると、すぐにコンサートが始まった。

    明るいステージに紺色ミニスカのユニフォームがずらりと揃って壮観だった。
    最初の曲はブラバン好きなら定番といえる、アルヴァマー序曲。
    なかなか上手だった。
    俺は聞くのが好きなだけで、技術も何も分からないが、皆が楽しんでやっているのがよく分かった。

    2曲目が始まると、バトンを持った女の子が5人ほど出てきて、音楽に合わせて踊りながら、バトンを回したり高く投げては受け止めたりを始めた。
    バトントワリング部だという。
    この子たちのコスチュームは丈の短いトップスとショートパンツの組み合わせだ。
    おヘソをくっきり見せているが、俺たちがそれで興奮させられることはなかった。
    ここの文化祭にはさんざん驚かされてきたから、もはや女子高生のヘソ出し程度で心を乱される俺たちではないのだ。

    コンサートは、ジャズ曲やアニメソングなども取り混ぜて、7曲ほど続いた。
    バトントワリングの女の子たちも、ほとんど休まずに踊り続っていて、すごい体力だと感心させられた。

    最後の曲は "Stars and Stripes Forever"。有名な『星条旗よ永遠なれ』だった。
    この曲の途中で、ついに驚かされることが起こった。
    バンッ!
    爆竹の音がすると、ステージ中央に高く吊られていた銀色のボールが割れ、中から金や銀のテープが垂れ下がった。
    まるでくす玉だ。
    出てきたのはテープだけではなかった。
    ボールの中で身を小さくしていた女の子が、手足を伸ばして弾けるように飛び出したのである。
    女の子は下で踊っている子たちと同じバトントワラーのコスチュームを着けていた。
    開いたボールの下に浮かび、バトンをくるくる回しながらポーズをとっている。
    ピアノ線か何かで吊られているのだろうか。
    「きゃあ♥」「ステキー!!」「待ってましたー!」という女生徒たちの歓声が客席から響いた。

    ブラスバンドの演奏は続き、さらに数分後。
    もう一回爆竹が鳴って、今度はステージの左右両側にぶら下っていたボールから女の子が飛び出した。
    全部で3個のくす玉である。
    女生徒たとの声援はピークに達した。
    俺たちはぽかんと口を開けたまま、空中に浮かんだバトントワラーを見ていた。

    あの銀色のボールは最初からあそこにあったし、ミラーボールみたいなもんだと思っていた。
    よく考えれば3個あるのは変だし、ミラーボールにしては大き過ぎる。
    それでも人が入るには小さすぎるサイズだ。
    よくそんなところに長時間入っていられたものだ。

    客席の女生徒たちはまだ歓声を上げている。
    皆、くす玉のことを知ってたみたいだな。
    驚かされたのは俺たちだけか。

    俺たちは互いに顔を見合わせて、溜息をつき合った。
    茶道部といい、美咲ちゃんクラスといい、このコンサートといい、この学院の女の子たちはいったい。

    11.
    講堂を出たところで、村田がそろそろクレーンゲームに行こうと言った。
    確かに午後も遅くなってきたから混雑も小さくなっているだろう。

    1年7組の教室に戻ってきたら、行列は短くなるどころか更に長くなっていた。
    美咲ちゃんはどうしているだろう?
    廊下の窓からのぞいたけれど、人が多くてゲーム機の中までは見通せなかった。

    「時間もないから並ぼう。リベンジだ」俺が言った。
    「おう、リベンジだな」村田も言った。
    「俺は止めておく。もし景品が美咲だったら、俺にはゲットする資格がない」熊井が言った。
    行列には俺と村田だけが並び、熊井は一人で他所を回ることになった。

    カランコローン。
    ときおり鳴り響く鐘の音を聞きながら1時間近く並んだ。

    「なあ山東。あれ、冗談だろうか」村田が言った。
    すぐに分かった。「あれ」とはもちろん美咲ちゃんが最後に言ったアレだ。
    「お前も気になっていたか」
    「当たり前だろう」
    「冗談だと思う。美咲ちゃん、ノリがいいから勢いで言っちゃったんじゃないか」
    「そうかもしれないな。でも、もしマジだったら?」
    「そのときは、俺もマジになる」
    「ふふふ。俺もだ」「ふふふ」
    「美咲ちゃんがいなかったら、いっそ千円払って指名するか。ほら、そんなこと言ってただろう」
    「それはいいな」「お前、千円あるのか」
    「失礼だな。もちろんあるさ。お前が帰りの電車代を貸してくれたら」

    受付でお金を払うとき、そこにいた制服の女生徒があら?という顔で俺を見た。
    午前に来たときは、景品としてゲーム機に入っていた、あの眉が濃ゆくて巨乳の子だった。
    俺のことを覚えていてくれたのが、ちょっと嬉しかった。

    「そちら、熊井美咲さんのお友達ですよね。三人いるんじゃなかったっけ?」
    「一人は別行動中です」
    「そうですか」
    その子は分かったというように微笑んだ。

    「・・熊井さんから伝言を預かっています」
    「美咲ちゃ、いえ熊井さんは?」
    「あの子、今は控えで休憩してますよ。呼びますか?」
    「いえ結構です。伝言を教えて下さい」
    「はい、言いますね。『さっきの約束、本気だぞ』・・あれ、どうかしましたか?」

    俺は黙っていた。
    村田に黙っていた。
    それから俺たちは揃って財布から千円札を出し直した。

    「申し込みを訂正します。熊井美咲さんを指名で」「俺も同じでお願いします」
    「ご指名ですか!?」
    「はいっ、ご指名です」
    「え、ええぇえっ~!!!」

    女の子が立ち上がって叫んだ。
    ぞろぞろと人が集まって来た。

    12.
    教室の中は野次馬でいっぱいになっていた。
    行列に並んでいた連中、景品の衣装を着けたままの女の子たち、話を聞きつけて駆けつけた女生徒たち、他モロモロの人たち。

    バニーガールがマイクを持って喋っている。
    「さあ、初めてご指名の挑戦者が現れました!! しかも二人が同じ景品をご指名ですっ。これは争奪戦になるか!?」
    おおーっ。
    「お待たせしましたっ。景品の登場です! 1年7組、熊井美咲ちゃ~ん!!」
    きゃあー!! ぱちぱちぱち!

    美咲ちゃんが入ってきた。あの景品の衣装を着けていた。
    スレンダーな体の上下に白い布が巻き付いていて、お腹が少し見えている。
    「お・・、色っ」
    声を出しかけた村田を俺は肘で突いて止めた。余計なことを言うな!

    「ねえ、二人とも、」
    美咲ちゃんは俺たちに向って聞いた。
    「これ、ふざけてるんじゃないよね。本気であたしを指名してくれたと思っていいよね?」
    「本気だよ」「俺も本気」
    「・・」
    美咲ちゃんはしばらく怒ったみたいな顔をしていたが、やがてにっこり笑った。
    「嬉しい。じゃあ、あたしも約束守る。・・お二人のご指名、喜んでお受けします!」

    うわ~! ぱちぱち!!

    拍手の中、美咲ちゃんがゲーム機に入った。
    俺たちはすぐ近くでその様子を見ていた。
    美咲ちゃんはガラスケースの底の穴から頭を出し、肩の部分まではめ込んだ。
    髪を上げているから、むき出しの肩と首筋が綺麗だ。
    さらに続いて、風船とプラスチック板がセットされた。

    「絶対にゲットしてね!」
    最後に美咲ちゃんがウインクして言った。
    「あたしの運命、山東くんと村田くんに預ける」

    ゲーム機の周囲の扉が閉められ、全部の鍵が掛けられた。

    「順番を決めよう」「よし」
    俺と村田はじゃんけんをした。村田が先攻、俺が後攻になった。

    13.
    「それでは、最初の挑戦者っ、1回目のトライです!!」
    バニーが紹介すると、村田がにやっと笑ってメダルを投入した。
    ぎゅぎゅぎゅぎゅ~ん。エフェクト音とともに装置が始動する。

    「いくぞ」
    クレーンが右に動き、そして止まった。
    こやつ、手前の穴狙いか。絶妙なポジションだった。
    「ふん!」
    クレーンが奥に進んで、止まった。
    「どうだ!」
    クレーンが降下を始めた。

    皆がクレーンの下に突き出した針を見つめている。
    美咲ちゃんも見上げていた。

    かつん。
    直径5ミリの穴の、ほんの1ミリ手前に針が突き当たった。
    ・・あ~。
    ギャラリーの溜息。

    「惜し~い!! ・・それでは、もう一人の挑戦者、お願いしますっ」

    よし。
    俺は自分のメダルをゲーム機に入れた。

    最初のボタンを押して、クレーンを動かした。
    俺の目標は右奥の穴だ。
    指を離してクレーンを止める。

    「む」後ろで村田が唸るのが分かった。
    どうだ。ぴたりの位置だろう?

    2番目のボタンを押す。
    クレーンが奥へ動き、そして止まった。

    クレーンが下り始めた。さあ、行け!
    こつん。
    いいところまで下りたが、わずかに外れていた。
    「くっそーっ!!!」
    「よぉし!!」
    残念がる俺と喜ぶ村田。

    「あああ~!! またまた惜しいーっ。これはすごい戦いです!!」
    バニーが叫んだ。

    14.
    2回目のトライでも二人は失敗した。
    村田も俺も1回目と同じ穴を狙い、やはり数ミリ外してしまった。

    膝に手をついてしばらく深呼吸する。
    顔を上げると、心配そうにこっちを見ている美咲ちゃんと目が合った。
    俺を待ってくれている。そう思った。

    「もう少しだけ待っててくれよ、美咲ちゃん。俺が出してあげるから」
    「おい、美咲ちゃんは俺を待ってくれてるんだぜ」隣で村田が言った。
    「俺だよ」「いや俺だ」
    俺たちは笑って右腕をぶつけ合う。

    いよいよ、3回目のトライだ。
    もうお金は持ってない。
    泣いても笑ってもこれが最後だ。

    鳴り響くエフェクト音。きらめきわたるイルミネーション。

    15.
    村田は最初の2回とは違う穴を狙うようだ。
    クレーンは左の穴の前で止まった。すぐに奥へ進む。

    「いかん」村田がつぶやいた。
    クレーンがゆらゆら左右に揺れていた。
    奥移動用のボタンを押すタイミングが早すぎたのだ。
    「おさまれ、おさまれ、おさまれーっ」
    村田は叫びながらボタンの指を離した。

    クレーンの下に突き出した針が揺れながら降下する。
    ああっ、割れるぅ。美咲ちゃんが顔をしかめて怖がっている。

    ゆらゆら、ゆらゆら。
    かつん。

    「あ~~っ」
    村田は装置のパネルを叩いて悔しがった。
    もしクレーンが揺れていなかったら、絶対に風船は割れただろう。

    「あ~!!、ざんねぇーーんっ! またしても失敗~!!」
    バニーが絶叫している。この子も元気だ。
    「さあ勝負は、残る挑戦者の指先にかかることになりました~っ!!」

    俺は最後のメダルを握り締めた。
    美咲ちゃんを見る。
    美咲ちゃんの目が「絶対大丈夫!」と言ってくれた。

    よし。
    メダルを入れた。
    俺は目標を変えたりしない。狙いは正面中央の穴のみだ。
    クレーンを横に移動させる。ここだ!
    「む」ほんの少し行き過ぎたか。
    すかさず奥へ移動させる。
    クレーンは大きく左右に揺れていた。村田のときと同じだ。

    あ~・・。ギャラリーが失望の声を上げた。

    ゆらゆら、ゆらゆら。
    クレーンが止まり、そして降下した。
    目標の穴の真上ではなかった。わずかに右にズレている!

    ゆらゆら、ゆらゆら。
    クレーンが左に振れ、右に振れ、そして左に振れたとき、針の先端が穴に通った。

    ・・ぱん!!
    「きゃぁん!」
    風船が割れて、美咲ちゃんが悲鳴を上げた。
    こういうときの女の子の悲鳴って、どうしてこんなに可愛いんだろうね。

    「きゃああっ!! 割れたぁ~!!」
    ほとんど同時にバニーも叫んだ。
    「おめでとうございまぁ~す!!」
    俺の両手を握ってぴょんぴょん跳ねた。

    わ~!! ぱちぱちぱち!

    拍手の中で俺は美咲ちゃんをゲーム機から出してあげた。
    美咲ちゃんは俺に抱きついて、ほっぺたにキスしてくれた。
    それから村田の頬にもキスをした。

    ねえ、どうして村田にまでサービスするの!?

    続き




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