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    異国のクリスマスパーティ(2/3)

    10.
    翌日の早朝。
    二人は研究所に返却されてきた。
    私は出勤してすぐに、彼女たちの部屋に駆け込んだ。
    そこにはミクの入った石板が置かれていたけれど、リズの姿はなかった。
    見回すと、部屋の奥にスーツケースが置かれていた。スーツケースの上には茶色い封筒。
    封筒の中にキーが入っていた。
    まさか。

    キーをスーツケースの鍵穴に挿すとぴたりと入った。
    そのまま開錠してスーツケースを開けると、中には全裸のリズが丸くなって押し込まれていた。
    「リズ!」
    彼女を引き起こした。意識がなかった。
    黒髪はぐちゃぐちゃ。眼鏡もどこかに失くしたようだ。

    私はリズをベッドに寝かせて、身体を調べた。
    ああ、やっぱり。
    全身に鞭の痕が刻まれ、ところどころ内出血していた。
    細い背中にも、可愛い乳房にも、小さなお尻にも。
    両足の間には、明らかに男性に侵入された痕跡。
    可哀想に・・。

    と、リズが両目をぱちりと開けた。
    「リズ!」
    「エルトン様。ご心配をおかけして申し訳ございません!」
    彼女はすぐに起き上がろうとした。
    「だめっ、寝てなさい」
    「いえ、至急の用事がございますので」

    リズは身を起こして、両足を床についた。
    「立てるの?」
    「問題ございません」
    そう言って床に立ち、裸のままで、とことこ歩き出した。
    と、そのまま壁に正面衝突した。

    「きゃん!!」
    それは私が初めて聞いた彼女の悲鳴だった。
    「大丈夫!?」
    「あの、恐れ入りますが、眼鏡を・・、そこの衣装箱から予備の眼鏡を取っていただけますか」
    「あなた、本当に眼が悪かったの?」

    私は、彼女の眼鏡はキャンベル卿の好みに合わせるためのフェイクだと思っていたのだ。

    「元々は悪くないのですが、お客様にお喜びいただくため、視力を低下させるコンタクトレンズを付けています」
    「呆れた。ここでは外しなさいよ、そんなもの」
    「あいにく、それはできません。眼球に接着されているものですから」
    「!!」

    彼女は両手に眼鏡を持って掛けると、にっこり笑った。
    「ご心配なく。・・これで、ちゃんと見えます!」

    リズはタブレットを出してミクの石板に接続し、表示される様々な数値をチェックし始めた。
    「よしっ」「あれ?」「ふむふむ」
    ディスプレイを見ながら、ぶつぶつと何かつぶやいている。
    「じゃあ、おしっこ、交換しましょ」
    石板の裏にしゃがみこみ、小蓋を開けて中から薄黄色の液体でいっぱいに膨れたバッグを出し、代わりに新しい空のバッグをセットした。
    「次は、お尻ぃ~」
    チューブの一本にぬるま湯をポンプで注入した。一定時間待って逆流する液体をボトルに回収する。
    「よしよし。便秘はすっかり解消したようですね!」

    大きな眼鏡をかけ、全裸でミクの世話をするリズ。
    どことなく可愛らしく、それでいて頼りがいのある保育士のようにも見えた。
    視力を下げるレンズを眼球に接着されているという衝撃が、少しずつ薄れるのが分かった。
    それにしても、彼女の喋り方。
    もしかして日本から輸送される間、コンテナの中でたった一人、こんな風にミクの世話をしていたのだろうか。

    リズはタブレットを操作して何かを計算している。
    それから、ボトルから白い液体をバッグに注ぎ、さらに別の液体と粉末を何種類か入れて攪拌した。
    そのバッグを石板から出る別のチューブに接続してゆっくり注入した。

    「それは何?」
    「これはミクのご飯です」
    「流動食ね」
    「はい。昨夜はよく頑張りましたからカロリーを15%アップして、それからご褒美にバニラエッセンスの香りも足してあげました。あとは感染症の予防と発汗を抑制するお薬。お通じのお薬は便秘が治ったので終わりです」
    「よく頑張ったって言ったけど、ずっと動けないんでしょ? 何が違うの?」
    「バイブと低周波で明け方まで責められました。おそらく、彼女は人生で最も多くの回数、意識を失ったと思います」
    「・・」

    いちいち驚くのはそろそろ終わりにしなきゃ。
    でないと、こっちの心臓がもたないわね。

    私はできるだけ明るくリズに声を掛けた。
    「さ、ミクが片付いたら、次はあなたよ!」
    「あぁ、私のことはどうぞお構いなく」
    「ダメ!」
    私は、棚からバスタオルを取って彼女の頭から被せた。
    「まず熱いシャワーを浴びなさい。それから怪我の手当てとお肌のケアよ。栄養のあるものも食べないとね」
    「でも・・」
    「ごちゃごちゃ言わないっ」
    「きゃっ」

    私はリズを肩に担ぎ上げた。
    こんな小さな女の子、・・ちょっと重いけど、大丈夫!

    「やんっ、下ろして下さい!」
    「だーめ!」

    研究所の中をバスルームに向かって歩いた。
    途中ですれ違った同僚の男性に、リズを代わりに担いでもらった。
    バスタオル1枚を巻いただけの美少女を担いで歩いても、この研究所では不審な目で見られないのである。
    リズは、ずいぶんきゃあきゃあ騒いでいたけれど、バスタブの中に放り込まれてようやく静かになった。

    しばらくして様子を見に行くと、彼女はお湯の中でこんこんと眠っていた。

    11.
    夕刻、再び男たちがやってきた。
    私とリズは並んで立って彼らを迎える。
    リスは新しいメイド服を着てかしこまっていた。

    「あなた、ピルは飲んでるわね?」
    私は、聞き忘れていたことを小声で聞いた。
    「そのようなお薬は主人が嫌いますから飲んでません。ただ、排卵日を管理していますから、妊娠の心配はありません」
    「そう、よかった。元気に帰ってきてね」
    「それは、私には決められないことです」
    「・・」
    「クレアさん、もうお分かりのはずなのに」
    「ごめんなさい。じゃ、Do Your Best!」
    「はい!」

    私はリズの背中を軽く押して送り出した。
    リズは深くお辞儀をすると、男たちについて出かけていった。

    12.
    彼女たちの帰還は、やはり無残だった。
    リズはまたしてもメイド服を脱がされ、がんじがらめに縛られて麻袋に詰められていた。
    ミクの石板にもロープが巻きついて縛られていた。

    「ご心配なく。すぐに元に戻ります!」
    リズは口だけは元気に返事したけれど、手足が痺れて動けなかった。
    まるでスモークハムのようにぎちぎちに縛られていたのだ。
    医者を呼んで診てもらった。
    幸い深刻な障害はなく、1時間ほどマッサージを受けて痺れはなくなった。

    仕事を済ませて倉庫の部屋に行ったら、リズはもう部屋の中を立ち歩いていた。
    ビスチェとドロワーズの下着だけを着け、衣装箱から出したメイド服にアイロンをかけている。
    「あぁ、クレアさん。こんな格好で失礼します」
    「リズ! あなた大丈夫なの?」
    「問題ありません。それに怠けるわけにまいりません」

    私は黙って彼女の腕をとって撫でた。ドロワーズの裾を上げて足も確認した。
    どちらもロープの痕が刻まれていた。
    ところどころが紫色に変色している。
    昨日の鞭の痕もまだ残っているというのに。

    「ひどいわね・・」
    「お医者様には、数日間は消えないだろうと言われました」
    リズはさらりと言った。
    「内出血の部位は、衣装で隠せますから、お務めに差し支えありません」
    「ねぇ、リズ。もう今日は休みなさい」
    「・・」
    「悪いことは言わないから」
    「あいにくですが、それはできません」
    「でも、」
    「今夜はキャンベル様のクリスマス・パーティです。私の主人はそのゲストです」
    「主人に恥はかかせられないのね」
    「はい」
    「リズ。あなた、どうしてそこまで尽くすの」

    私はリズを後ろからぎゅっと抱いた。
    いつの間にか、この女の子がとても愛おしくなっていた。

    「あぁ、・・クレアさん。仕事ができません」
    私の呼び名が "エルトン様" から "クレアさん" に変わっていることに、私はようやく気づいた。
    いったいいつから変わっていたのかしら。
    でも、よそよそしい名前で呼ばれるよりも、ファーストネームで呼ばれる方がずっと嬉しかった。

    「ごめんなさい。あなたが辛い目に会うのが、たまらないの」
    「心配なさらないで。ちっとも辛くはありません。・・でも、こうして安心を感じて下さるのでしたら、どうぞ心ゆくまで抱きしめて下さいませ」
    「ごめんなさい。私の方が子供みたい」
    「いいえ」

    リズは小さくて、可愛くて、抱き心地がよかった。
    私は彼女の身体をゆっくりと撫でた。
    日本の女の子の肌は、なんてきめが細かくすべすべしているのかと思った。

    しばらくして、リズは私の腕の中でするりと回転すると、私に向かって微笑みかけてくれた。
    女の私がどきりとするほどセクシーな微笑みだった。
    「失礼します」
    そして背伸びをすると、私の口に自分の唇を当てた。

    思いもよらない行動だった。
    私は心理学者として女性の心理に興味があるが、女性そのものに興味はなかった。
    ない、と思っていた。
    リズにキスされるまでは。

    彼女の唇が私から離れると、私は膝の力が抜けて、立っていられないような気がした。
    リズのキスはそれほどに、甘美だったのだ。

    「クレアさんのお気持ち、大変嬉しく存じます。・・これはメイドの分を超えたことですが」
    耳元にささやくように言われた。
    「お気持ちに応えさせて下さいませ」

    リズは荷物をがさがさと調べて、ロープを出した。
    しなやかで柔らかそうなロープだった。
    「これは、日本製の麻縄です」
    リスはそう言ってにっこり笑った。

    13.
    私は椅子に座って、リスの仕事を見ていた。
    リズはアイロンのかかったメイド服を着て、ミクの世話をしている。
    ときどきこちらを見て、笑いかけてくれた。

    私は動くことができない。
    白衣の胸の上下と背中で組んだ両手に麻縄が巻きついて自由を奪っていた。
    タイトスカートの膝と足首も合わせてきゅっと縛られている。
    もちろん、私を緊縛したのはリズだ、
    彼女は、まるでそれがメイドとして当たり前の仕事であるかのように、さらさらと私を縛り上げてしまったのである。
    本来拘束される側であるはずの彼女が、どうしてこんな技術を持っているのか。

    最も驚いたのは、気持ちいいことだった。
    私は全身を縛られて快感の中にいた。
    身体を締め付ける縄、捻り上げられた腕、ぎゅっと閉じて密着させられた左右の足。
    あらゆる自由が奪われているのに、どうしてこれほど悦びがあるのか。

    私は、研究で様々なM女性を観察してきたが、彼女たちが被虐の性感を得るのに恥辱と苦痛は切り離せないものだった。
    これらは正に快楽の入口だったのである。
    しかしリズの緊縛は違った。
    拘束感だけは十分にあって無力であることを思い知らされるが、そこに苦痛はないのである。

    何だろう、この感覚は。
    この幸福感は。
    女に生まれて緊縛されたことが、これほどに嬉しいと思える感覚は。
    私は今までの研究が不十分だったと思い知った。

    「クレアさん、綺麗です」
    リズがそう言ってくれた。
    ああ、たったそれだけで、幸福感が倍増した。
    「リズ。いったいどんな魔法を使ったの? 縛られているのに、どうしてこんなに気持ちがいいの?」
    「これは、私たちメイドが女性のお客様にお尽くしするときの作法の一つです。ただ、喜びだけを感じていただく緊縛です」

    何て子だろうか。H氏の屋敷には、こんなメイドがいるのか。
    リズに私の研究の助手を務めてもらうことはできないかしら。
    私は真剣に考えてしまいそうになった。

    リズに縄を解いてもらったのは1時間以上も過ぎてからだった。
    自由の身に戻ることがこれほど嫌に感じるとは、自分でもあきれるほどだった。
    もしかして、私はすっかりM女になってしまったのだろうか。
    椅子から立ち上がるとき下着がぐっしょり濡れていることをリズに気付かれないか心配したけれど、彼女はずっと微笑んでいるだけだった。

    14.
    夕刻。
    キャンベル家からやってきたのは、昨日までの男たちとは違って、スーツとネクタイを着けた物腰の柔らかい男性だった。
    男性は「失礼します」と一言挨拶して、リズを後ろ手に縛り始めた。
    私がリズから受けた緊縛と同じ、荒々しさのない丁寧な緊縛だった。

    リズの手首は背中で高く吊り上げられて、左右の指の一本一本まで固定された。
    胸の上下に掛かる縄は彼女の乳房をしっかり持ち上げ、首の両側から取り回した縄と合わせて、芸術的な美しさを感じさせた。
    そう、緊縛されたリズは美しかった。

    「世話してくれた方にご挨拶を」
    「はい」
    男性に言われて、リズは縛られたまま私の方を向いた。

    「クレアさん、親身にお世話いただいたこと、一生忘れません」
    え?、この挨拶、何よ。
    「メイドの最後の務めを果たしてまいります」
    「・・ちょ、リズ。まるで生きて帰ってこないみたいな」
    「お願いがごさいます」
    え?
    「もし、私の身に何かございましたら、ミクを破棄して下さいませ」
    「あなた、何を言ってるの」
    「石板の足元に赤いバルブがあります。それを回しますと青酸性の薬剤が注入され、苦しまずに死にます」
    「リズ!」
    「あれは、誰かの世話なしでは生きられない存在なのです」
    「・・」

    この子の覚悟は本物だ。そしてミクの覚悟も。
    私は黙った。

    リズは深くお辞儀をすると、彼女を縛った男性に伴われて出て行った。
    ミクの石板も運び出され、部屋には私だけが残った。

    15.
    チャールソン所長に呼び出された。
    「君は、誰かとイブの夜を過ごす約束があるかね?」
    「いいえ。残念ながら」
    「じゃあ、今すぐ帰って着替えて着なさい。セミフォーマルでいい。1830に集合だ」
    「どこへ行くんですか?」
    「我々もキャンベル家のパーティに出席するんだよ。さっき、許可が下りた」
    わお!!

    16.
    キャンベル家の屋敷は広大な敷地の中にあって、会場の大広間には1000人近いお客が集まっていた。
    きっと世界中の富豪が集まっているのだろう。
    女性たちのほとんどは派手でセクシーな衣装を着ていて、私のような地味なドレスは少なかった。
    半裸に近い格好で手錠や首輪を掛けられ、連れの男性に引かれている女性も珍しくなかった。
    彼女たちはセレブなのだろうか、それともペットだろうか?

    パーティのオープニングでは、今年のグラミー賞受賞歌手、セレーネ・ギャレーが登場してヒットメドレーを歌った。
    イブの夜にこんなトップ・アーティストを招くなんて、さすがにキャンベル財団だと思った。
    サプライズはその後に起こった。
    歌い終えて観客の拍手に応える彼女を、突然現れた男たちがピンクのステージ衣装のまま縛り上げ、頭上に高く吊り上げてしまったのだ。
    喝采の中、みじめに宙吊りにされてしまったロックの歌姫。
    これは、セレーネ自身も承諾しているアトラクションだという。
    このクリスマス・パーティでは、例年、話題となった女性歌手や女優、スポーツ選手が招かれてサプライズ・ボンデージを受けるのが恒例なのだ。
    こんな有名人の緊縛が、どうしてメディアやネットに暴露されないのか。
    私が質問すると所長は「金持ちは口が固いのだよ」と教えてくれた。

    大広間に続く廊下はギャラリーになっていた。
    たくさんの彫刻や写真、絵画、そして "オブジェ" が展示されている。
    オブジェは世界中の若い女性たちだった。
    白人・黒人・黄色人種。様々な肌の色の女性が鎖に繋がれたり、檻に入れらたり、あるいは何かの造形物に複雑なポーズで拘束されたりしていた。
    女体を美しく飾ることを目的としていて、美しければ、モデルの女性の苦しさは関係がない。
    どれも著名な美術家やデザイナーによる作品だという。
    ひとつひとつに凝ったタイトルを記したプレートが添えられていた。

    私は "Verbena" と名付けられたオブジェの前で足を止めた。
    それは、まさにバーベナの花のように赤い髪をポニーテールに括った少女だった。
    一糸纏わない、少年のように華奢な肢体は、どう見ても11~2才くらいだった。
    両手を手枷で拘束。その手枷を鎖で吊り上げて爪先立ちにさせ、さらに全身に小さな赤い花の絵をペイントされている。
    ふくらみかけた乳房、薄いピンクの乳首、無毛の股間。
    まるで等身大のお人形だった。
    まだエレメンタリー・スクールに通うような子をこんな目にあわせてもよいのか、という批判は、この美しさの前にすべて吹き飛ぶと思った。
    こんなオブジェなら手元に置いて飾りたい。
    そう願ったのは私だけではないはずだ。

    ギャラリーの一番奥には、ミクの石板が展示されていた。
    反対側から明るい光を透過させて、中に埋まった彼女のシルエットを見せている。
    隣にモニタパネルを設置して、石板製作の様子を上映していた。
    黒いラバースーツを着た少女が四角い型の中に固定され、石膏を流し込まれている。
    こんなビデオがあったのか。
    観客たちは映像を見て驚き、そして目の前にある石板がまさにそれであることを知って再び驚くのだった。

    ・・そうだ! リズは?
    私は展示されている女性の中にリズがいないか探したけれど、彼女を見つけることはできなかった。

    続き




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