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    キョートサプライズ セカンド・第10話(1/3) 魅惑のミュージックビデオ

    1.顔合わせ
    3月のある日。
    撮影スタジオ併設の狭い会議室で、プロデューサーの烏丸(からすま)がメンバーを紹介している。
    「こちら "Shimmer" の畔(ほとり)ちゃん、音々(ねね)ちゃん、想乃(その)ちゃん」
    「おはようございます!」
    畔、音々、想乃が揃って元気に挨拶した。
    "Shimmer" は、アイドルグループを卒業した3人が集まって結成したボーカルグループである。
    抜群の歌唱力とダンス力を活かして、大人向けのポップでちょっとセクシーな楽曲を売りに、テレビよりもインターネット、ライブを中心に活動している。
    ちなみにグループ名の Shimmer は、両側を "(ダブルクォート)で囲んで "Shimmer" と表すのが正式である。

    「彼女は YAYOI ちゃん。今回のMVのモデルを務めてもらいます」
    ベージュのトレーナーにジーンズの少女が立ち上がってぺこりとお辞儀をした。
    着ていたダッフルコートをたたんで両手に持っている。
    ここへは付き添いもなく一人だけで来たらしい。
    化粧は薄め。質素で可愛い。
    まるで地方から出てきたばかりの都会慣れしない高校生のようである。
    緊縛モデルと聞いて、畔たちがイメージしていたのとはずいぶん違う雰囲気だった。

    「最後に縄師の水無月さん」
    大柄な男性が会釈した。
    冬なのに半袖のTシャツとデニムのベスト。ぎらぎら光る金縁のサングラスはいかにも普通でない業界の人だ。

    「あのぉ、おいくつか聞いてもいいですか?」
    リーダーの畔が聞いた。
    「ああ、俺は36です」水無月が返事する。
    「いえ、その、モデルさんの方」
    ・・あたりまえでしょ。誰がおじさんの歳なんて聞くのよ。
    女性たちの顔が語っている。
    「19才です」少女が答えた。
    え? あたし達より六つも年下!?
    皆が驚いた。

    この日は "Shimmer" 12曲目のシングル『ポゼッション』のMV(Music Video)収録だった。
    一緒に暮らす女性からの愛情を拒み続ける男性の歌である。
    このMVでは、"Shimmer" の3人が歌う背景に、緊縛された少女が登場する。
    緊縛とはいっても、女性が見ても綺麗な着衣の緊縛イメージで、少女の顔すらはっきり見せないことになっている。

    今どき、どんなプロモーションでも『セクシー』を前面に出すことは珍しくはない。
    畔たち自身、アイドル時代には露出の大きい衣装やビキニの水着は当たり前だったし、"Shimmer" になった今もそれは変わらない。
    緊縛だって、女性向けファッション雑誌に緊縛写真が掲載される時代だ。
    だから自分たちのMVに緊縛シーンが出ても、それで話題になれるなら、どんどん出して構わないと思っている。
    YAYOI はプロデューサーが探してきた無名のモデルだった。
    前日からスタジオ入りして、単独のシーンはもう撮影を済ませているという。
    多忙な畔たちは、今日1日で歌と踊りのシーンをすべて収録する予定である。

    3人は YAYOI を見て、それから互いに視線を交わして微笑みあう。
    ・・ちょっと楽しみね。
    緊縛がメジャーになったといえ、本当に人間が縛られる現場は初めてである。
    これから自分たちの前でモデルが緊縛されると思うと胸が高鳴った。
    それが年下の可愛い少女であればなおさら。

    2.緊縛撮影
    メイクを終えた YAYOI は白いキャミソールドレスに金髪のウィッグをかぶっている。
    その腕を背中で組ませて、水無月が麻縄で縛り始めた。
    畔たちは興味深々で見物したが、水無月の緊縛はとても速くて何をどうしているのか全然分からなかった。
    ただ、少女の身体に縄が生き物のように絡みついて行く。
    背中で交差した手首の先で、手のひらが不自然に反り返っていた。
    よく見ると左右の親指まで縄で縛られていて、手のひらを動けなくしているのだ。

    YAYOI はモデル慣れしているのか、落ち着いて縄を受けていた。
    スタジオには黒ホリゾントの背景セットの手前に木製の椅子が置いてあって、そこに後ろ手に縛った YAYOI を座らせた。
    椅子の背もたれに背中の縄を連結し、足首も椅子の足に縛り付けた。
    最後にスタッフが YAYOI に白布の目隠しを施した。
    彼女の顔はMVの全編に渡り目隠しで分からなくされるのだ。
    頭上からスポットライトを当てると、薄暗闇の中に真っ白なドレスで目隠しの少女の姿が浮かび上がった。
    彼女は背筋をぴんと伸ばしって座ったまま、身じろぎひとつしない。
    まるで人形のようだった。
    ・・うわぁ、綺麗。
    うん、色っぽいっ。
    畔たちは視線を交し合う。
    アイドル時代に人前で自分の意見をはっきり言うことが許されなかった経験からか、3人は視線だけで思いを伝え合う習慣がついていた。
    3人の間なら、大抵のことは言葉に出さなくても伝わるのだった。

    「"Shimmer" さん、スタンバイお願いしまーすっ」
    畔たち3人は、椅子に縛られた YAYOI の手前の立ち位置についた。
    コスチュームの色は曲のイメージに合わせて黒。
    畔はタイトミニとハイヒール、音々はショートパンツとブーツ、そして想乃がフレアミニとパンプスを履いているのはデビュー以来変わらない "Shimmer" のお約束である。
    新曲は2週間前にレコーディングして、CDーROMのサンプル版が完成していた。
    それをスピーカーで流し、口パクで歌いながらダンスのフォーメーションを確認する。
    口パクといっても気を抜くと音楽と口が合わなくなるから、収録では実際に声を出して歌う。
    椅子緊縛のシーンは、コンテの上ではイントロから最初のサビまでの区間だが、編集時の変更を配慮して曲の最後まで撮影する方針になっていた。
    これは他の緊縛シーンでも同じで、つまりすべての緊縛パターンに対して必ず1曲全部を収録するのだ。

    「シーン03、OK!」
    4回目のテイクでようやくディレクタ-のOKが出た。
    1回撮影する度に映像をチェックするから、テイクを4回繰り返すだけで40分近くかかっている。
    この後はダンスのバリエーションを変えて行くだけなので、リテイクの回数も少なくなるだろう。
    「15分休憩しまーすっ」
    ほっとして振り返ると、水無月が YAYOI の目隠しと背もたれの縄を解いていた。
    水無月が何かを話しかけ、YAYOI が小さく頷いている。
    彼女はほぼ1時間にわたって目隠し緊縛されていたことになる。
    YAYOI が水無月に肩を抱かれて立ち上がった。上半身は緊縛されたままである。
    親指まで縛られて動かせない両手首が見えた。
    ・・解いてもらえないの?
    畔たちが怪訝な顔をしていると、近くのスタッフが教えてくれた。
    「一度縛ったら、できるだけ解かないでおくんだ。元通りに縛り直すのは面倒だからね」

    3.洗面所にて
    「おーい、誰か女の子」水無月が叫んだ。
    「この子をトイレに行かせてくれんかぁ~?」
    ・・そうか。
    縛られたままじゃ、お手洗いは。
    見回すと、衣装係やメイク担当など撮影中はたくさんいた女性スタッフが誰もいなくなっていた。
    畔たちは互いに顔を見合わせる。
    ・・誰が行く?
    んじゃ、ここはリーダーの私。
    OK。
    「は~い! 私、行きますっ」
    畔が手を上げて名乗り出た。

    「そんなこと "Shimmer" さんに頼めません! あたし、男の人でもいいですから」
    「男に付き添わせるなんて、私が許さないからね。・・さあさあ、行きましょ」
    畔はまだ何か言おうとする YAYOI の背中を押してスタジオを出た。
    廊下を進んで女子トイレに入る。
    先に立って個室の扉を開けた。
    「さ、入んなさい。向こう見たままで脱がせてあげるから」
    「すみません」
    YAYOI は畔の脇をすり抜けて個室に入る。
    「はい。下ろすよ」
    顔をそむけながら、手探りでスカートに手を入れ下着を下ろした。
    「あとは一人で大丈夫ね」
    「あの、お願いしたいんですけど」YAYOI が言った。
    「スカートをずっと持っていてもらえますか。汚すといけませんから」

    洗面台で手を洗ったのは当然ながら畔だけだった。
    目の前の鏡を見ると、そこには顔を赤らめた畔と、こっちを見ている YAYOI が映っていた。
    彼女の両腕は背中で捻り上げるように縛られていて、その縄はまったく緩みそうにない。
    「あの、お手数をおかけしました」
    「いえ。いいのよ」
    畔は、YAYOI が用を足す間、ずっとスカートを持ってあげたのだった。
    できるだけ目をそらせたけれど、それでも放尿の音ははっきり聞こえた。
    その後トイレットペーパーで拭いてあげたのも畔である。
    下腹部の繁みから後ろにかけて、はっきり見えてしまった。

    ・・はぁーっ。
    私が恥ずかしがってどうするのよ!
    「あたし、おしっこのお世話してもらったの、幼稚園に入ったとき以来です」
    「私だって、姪っ子のオシメ替えて以来よ」
    「あの、こんなこと言ったら失礼かもしれないんですけど」
    「はい?」
    「お世話してくれる畔さん、恥ずかしそうで、ちょっと可愛らしかったです」
    「な・・」

    4.緊縛、そして逆さ吊り
    次の撮影は、縛られた少女が床に転がってもがくシーンだった。
    畔たちは、横たわった YAYOI の回りに立って歌うことになる。
    ディレクターがもがき方を説明しようとすると、YAYOI は「こんな感じでいいですか」と自分からやってみせた。
    身を震わせながら小さな喘ぎ声まで出してもがく姿は真に迫っていた。
    控えめな動きなのに、少女の苦しさとみじめさが誰の目にもよく伝わってきた。
    演技指導は不要だった。
    ・・この子、ただのモデルじゃない。
    畔たちは視線を交し合う。
    この演技力、落ち着き具合。どこかの劇団の子かしら?

    もがきシーンの収録はわずか2回のテイクで完了した。
    YAYOI の動きは素晴らしく、それに合わせて "Shimmer" の歌とダンスもほぼ完璧にできたのだった。

    「調子いいねっ。このまま次のシーンに進んじゃおうか」
    「はい!」
    畔、音々、想乃は揃って返事する。
    「こっちも大丈夫」
    YAYOI の脇に膝をついた水無月が報告した。

    水無月は新しい縄束を出すと、それで YAYOI の膝と足首を括った。
    スカートの上から腰の回りを縛り、後ろでまとめる。
    天井からロープに繋がったフックが降ろされて、膝と足首の縄を掛けた。
    「よっしゃOK。上げて」
    YAYOI の身体が上下逆になって吊り上がった。
    その頭は床から2メートルほどの距離に浮いている。
    膝丈のスカートは、腰に巻いた隠し縄のおかげで、めくれ上がってしまうことはなく、きわどい位置で下着を隠していた。

    逆さ吊り

    ・・大丈夫?
    畔たちは不安気に見上げる。
    「この程度の吊り、心配しなくていい」
    水無月が余った縄をまとめながら言った。
    確かに YAYOI はまったく苦痛を訴えていない。
    目隠しをされているので表情は分からないが、逆さ吊りにされても特に辛そうな様子はなかった。
    「これで、どれくらいの時間大丈夫ですか?」ディレクターが水無月に聞いた。
    「そうだな。この子ならまず1時間以上は耐えるけど、後の撮影もあるからここは20分。できればリテイクなしで撮って欲しいもんだ」
    「了解。・・君たち、いいね?」
    「はい!」
    畔たちは揃って返事した。
    ・・一発撮り、やってあげようじゃない。
    うん、YAYOI ちゃんのためにもねっ。
    よぉし!!

    スタッフが YAYOI の身体を押さえて揺れを止めた。縄の捩れをなくし正面を向いて静止させる。
    その手前に3人が一列に並んぶ。
    真剣な表情。小さく深呼吸した。
    「3、2、1、キュー!」
    音楽がスタートした。
    畔たちの足が一斉にステップを踏み始めた。
    揃ってその場でターンする。腰をくねらせながら両手で髪をかき上げる。
    真剣だった。あっという間に最後まで歌いきった。
    「カット!」
    スタッフがすぐにモニタの回りに集まって映像をチェックする。

    ・・ふう!
    どうかしら?
    きっとOKよっ。
    3人はその場で立ったまま視線を交し合う。
    1回分を撮っても、モニタチェックが済むまで完了にはならないのだ。
    畔は後ろを振り返った。
    そこには YAYOI が逆さに吊られたまま、微動だにしないでいた。
    ・・さすがだな。
    もうちょっとだから、頑張ってね。
    「はい、OK!」
    やったっ。
    3人はその場でハイタッチし合う。

    5.休憩
    すぐに水無月が YAYOI を下ろした。
    畔、音々、想乃も駆け寄って回りを取り囲む。
    YAYOI は縛られたまま、最初の椅子に座らされた。
    スタッフが目隠しを外す。
    「・・あぁ」
    YAYOI は目をゆっくり開けながら、小さな声を上げた。
    とても色っぽい声だった。頬が紅潮している。
    「YAYOI ちゃん!」「大丈夫っ?」「どうもない?」
    畔と音々と想乃が同時に聞いた。
    YAYOI はぐるりと3人を見回してから、にっこり笑った。
    「はい」
    はっきりと答えた。
    ・・すごいプロだよ、この子!
    うん、あたしら以上のプロだ。
    ほんとっ。
    3人は視線を交して頷き合った。

    畔たちが再び驚いたことに、YAYOI は全身を縛られたままで自由にされなかった。
    もう一度、逆さ吊りの撮影をするという。
    「ただし60分休憩してからね」水無月が言った。
    「あたし、今すぐ吊られたって平気ですけど」YAYOI が不満気に言う。
    「駄目だ。自分を追い込んじゃいけない」
    「・・はい」
    「その代わり、君をこのまま一人きりにしてあげる。・・しっかり気持ちを作るんだ。それなら得意だろう?」
    「はい。それなら」
    YAYOI はようやく答えながら微笑んだ。

    水無月の申し出を受け、ディレクターが1時間の休憩を宣言した。
    畔たちもスタジオから出て、控え室で休息する。
    部屋には自分達だけだから、3人は思うことを声に出して喋り合う。
    「あの子ね、トイレで私のこと可愛いって言ったのよ」
    「ええ~!!」
    「本当に変わった子よねぇ」
    「・・それにしても、さっき YAYOI ちゃんと水無月さんの会話って、変だと思わなかった?」
    「あ、思った」
    「あたしもー」
    「あの子、緊縛されて放置されてるんだよー?」
    「うんうん」
    「なのに、それなら得意とか言って」
    「ということは」
    「まさか、あの子」
    「まさか」
    「やっぱり」
    「ドM」
    「うわぁ!」「きゃあっ」「きゃはは」
    その後は、たわいない雑談で時間を過ごした。
    今も縛られたままでいる YAYOI を思うと胸がどきどきしたけれど、誰もそれを口に出さなかった。

    続き




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